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Windows 11 UEFI ブートの問題で起動できない時の修復法

最終更新日

Windows11 が UEFI ブートローダーの破損などで起動できない時は、インストールメディアや回復ドライブから回復環境(修復機能)を立上げて、「自動修復」または「コマンドプロンプト」の二つの方法で修復します。   このぺージでは UEFI ブートローダーを修復する二つの方法を紹介しています。 ブートローダーが修復できてもWindows11が起動できない時は、下記のページを参考にしてください。
Windows11 起動しない時のチェックポイントと修復方法


Windows11 の UEFI ブートローダーを修復する下準備と概要



Windows11 UEFI ブートローダーの修復の概要

  • UEFI ブートローダーに問題がある場合は、Windows11の起動画面は表示されず、ブルースクリーンなどでエラーが表示されます。
    windows11 UEFIブートエラー画面の一例 起動画面は表示されるけど起動しない場合は、システムの破損など他の原因が考えられます。この場合、下記の「回復環境を起動して修復の準備」で「コマンドプロンプト」でシステムファイルの修復などを行います。
    Windows 11 コマンドプロンプトでシステムを修復する方法
  • 以前は、BIOSによる「MBR」のブートが多く使用されていましたが、Windows11 では「UEFI」ブートが必須になったので、修復方法が少し難しくなっています。
  • Windows11 UEFI ブートローダーの修復は、インストールメディアや回復ドライブが必要になります。メディアがない場合は、別のPCで作成した後に修復作業を行います。
  • UEFI ブートローダーの修復方法は、メディアで「回復環境」を起動して「トラブルシューティング」→「詳細オプション」に移動して、「スタートアップ修復」で自動修復します。
  • 「スタートアップ修復」で UEFI ブートが修復できない場合は、「コマンドプロンプト」で、UEFI BCD ブートレコードの再構築で修復します。

UEFI ブートの修復はメディアで回復環境を起動する

回復環境を起動するための、インストールメディア回復ドライブの起動方法はメーカーや機種により違います。基本操作は PC 本体の電源を入れて直ぐに「Delete」や「F2」「F12」「F9」「F8」などを押します。  メディアでの起動設定は BIOS(UEFI)画面で起動順序を変更したり、機種によってはキーボードの操作で、起動メディアを直接選択することもできます。詳しくは説明書を見て調べてください。

インストールメディアで回復環境を起動して修復の準備

Windows11 のインストールメディアの作成方法は、下記のページで詳しく紹介しています。
Windows11 インストールメディアの作成
1. インストールメディアでパソコンを起動します。
windows11 のインストールメディアを挿入  2. インストールメディアを起動して、しばらくすると言語などの初期設定画面が表示されます。
windows11 インストールメディアの起動開始 3. キーボートの種類や言語を選択して「次へ」をクリックします。
windows11 インストールの初期設定  4.「コンピューターを修復する」をクリックします。
windows11 インストールメディアで修復する  5. オプションの選択が表示されたら、「トラブルシューティング」をクリックします。
windows11 インストールメディアの修復メニュー
これで、インストールメディアからの UEFI ブートを修復する下準備は完了です。  次に「UEFI ブートエラーを自動修復する」または「UEFI ブートエラーを bcdboot コマンドで修復する」へ進んで下さい。


回復ドライブで回復環境を起動して修復の準備

Windows11 の回復ドライブの作成方法は、下記のページで紹介しています。
Windows11 回復ドライブの作成方法
1. 回復ドライブのUSBメモリでパソコンを起動します。
回復USBドライブ
回復ドライブの起動は時間がかかることがあります。ロゴ画面で止まっているように感じても、そのまま待ちます。
2. 回復ドライブが起動したら、キーボードのレイアウトを選択します。
回復ドライブの起動後の画面  3. オプションの選択が表示されたら、「トラブルシューティング」をクリックします。
修復機能のオプションの選択  次に「UEFI ブートエラーを自動修復する」または「UEFI ブートエラーを bcdboot コマンドで修復する」へ進んで下さい。

1. UEFI ブートローダーエラーを自動修復で修復する

「スタートアップ」とは、主に Windows の起動に関しての問題を検出して、不具合が検出されれば自動で修復する機能です。

回復環境のスタートアップ修復の実行

1. 詳細オプション画面で「スタートアップ修復」をクリックします。
windows11 回復環境のスタートアップ修復を選択する  2. スタートアップ修復画面で「Windows 11」をクリックして実行します。
回復環境のスタートアップ修復でwindows11を選択して実行

UEFI ブートローダーを「スタートアップ修復」で修復

スタートアップ修復を実行すると「PC を診断中」と表示されるのでそのまま待ちます。
Windows11 回復環境のスタートアップ修復の実行中 

スタートアップ修復の完了


  • PC を診断中の後に、Windows11が起動すれば「UEFI ブート」は修復されています。
  • 「PC を診断中」の後に、「スタートアップ修復」画面が表示されたら「詳細オプション」をクリックして「トラブルシューティング」に移動して、再度「スタートアップ修復」を実行してみます。
    Windows11 回復環境のスタートアップ修復をもう一度実行する  何度か「スタートアップ修復」を実行しても Windows11が起動しないようなら、次項の「UEFI ブートエラーを bcdboot コマンドで修復する」で、「UEFI ブート」を修復します。
スタートアップ修復で UEFI ブートローダーが修復できない場合は、次項の bcdboot コマンドでの修復が必要です。

2. UEFI ブートローダーエラーを bcdboot コマンドで修復する

コマンドプロンプトを起動して、コマンドで UEFI ブートローダーを再構築して修復します。

回復環境のコマンドプロンプトを起動

詳細オプション画面で「コマンドプロンプト」をクリックすればコマンドプロンプトが起動します。
windows11 回復環境のスコマンドプロンプトを選択する

UEFI ブートローダーをコマンドで修復

1. Windows11 がインストールされているディスクを選択

1-1.「diskpart」と入力して「Enter」キーを押します。
Windows 回復環境のdiskpartを起動  1-2.「list disk」と入力して「Enter」キーを押します。
Windows 回復環境のコマンドでディスクのリストを表示  1-3. Windows がインストールされているディスク(通常は「0」)を、「select disk 0」と入力「Enter」で選択します。
select disk 0」と入力して「Enter」キーを押します。
Windows 回復環境のdiskpartコマンドでディスクを選択

2. システム(EFI)パーティションを選択してドライ文字を設定

2-1.「list partition」と入力して「Enter」キーを押します。 Windows 回復環境のdiskpartコマンドでパーティションの確認  2-2.「システム」と表示されているパーティションを選択します。
ここでは「システム」Partition が「1」なので、「select partition 1」と入力して「Enter」を押します。
Windows 回復環境のdiskpartコマンドでシステムパーティションの選択  2-3.「UEFI ブート」再構築のためにドライ文字を割り当てます。「assign letter=s」と入力して「Enter」を押します。[s]がドライ文字
Windows 回復環境のdiskpartコマンドでシステムパーティションにドライブレターを設定  2-4. システムパーティションに、設定したドライ文字「s」がセットされているか確認します。「list vol」と入力して「Enter」を押します。
Windows 回復環境のdiskpartコマンドでシステムパーティションのドライブレターを確認 list vol」は、パーティションのリスト「list partition」とは異なります。サイズを照らし合わせて確認します(ここでは 100 MB)。 2-5. ここで、次項の「ブートレコードの再構築」で必要な Windows11 がインストールされているドライ文字を確認しておきます。
Windows 回復環境のdiskpartコマンドでWindowsのドライ文字を確認 Windows11がインストールされているドライは「C」ですが、ディスクドライブの容量などで念のために確認しておきます。 2-6.「exit」と入力して「Enter」を押して、diskpart を終了します。
Windows 回復環境のコマンドdiskpartの終了

3. UEFI BCD ブートレコードの再構築と起動確認

ここでは、bcdboot コマンドで、Windows11がインストールされているドライブ文字「C」に BCD(UEFI ブート)ファイルを、ドライ文字を割り当てたシステムパーティション「s」に、日本語対応で再構築する例です。 3-1.「bcdboot C:\Windows /s s: /f uefi /l ja-jp」と入力して「Enter」キーを押します。
コマンドの入力には、スペースがあることに注意してください Windows11 のUEFI BCD ブートレコードの再構築
ブートファイルは正常に作成されました」と表示されれば、ブートレコードの再構築は完了です。
■ブート修復コマンドの詳細
  • bcdboot:起動プログラムの編集コマンド
  • C:\Windows:Windows11 のパス
  • /s s:ブートセクターは「s」であることを指定
  • /f uefi:ブート形式を UEFI に指定
  • /l ja-jp:言語は日本語を指定(指定しないと起動画面は英語表示)
エラーが表示されたり、まったく動きがない場合は、Windows11がインストールされているドライ文字が正しいか、入力した文字列に間違いないか確認してください。
3-2. 回復環境(WinPE)で起動しているので、「wpeutil shutdownvol」と入力して「Enter」を押してシャットダウンします。
Windows 回復環境の起動をコマンドプロンプトでシャットダウン  3-2. シャットダウンが完全に完了したら、電源をボタンを押して Windows11の起動を確認します。
電源ボタンを押してPCを起動する  まだ、Windows11の UEFI ブートローダーの問題で起動しない場合は、項目の「UEFI ブートエラーの自動修復」を何度か実行して試してみてください。  それでも起動しないようなら、次項の「UEFI ブートローダーの再作成」を参考にしてください。
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bcdboot でブートローダーが修復できない場合

ここまで画像付きで説明していて感覚がつかめていると思うので、ここでの説明は入力するコマンドの文字のみで紹介しています。
UEFI bcdboot コマンドでブートレコードの再構築でも起動しない場合は、ブートファイルをコピーして再作成する方法があります。コマンドの入力文字列に問題がない状況でエラーが出ても、最後まで実行してみて Windows11 が起動するか確認します。 最初に、上記項目「UEFI ブートエラーを bcdboot コマンドで修復する」のドライ文字のセットと「desikpart の終了」の「2-6」まで操作を進めます。
  • s:」と入力して「Enter」キーを押します。システムパーティションに移動
  • bcdboot c:\windows /l ja-JP s: /f ALL」と入力して「Enter」キーを押します。
  • bcdedit /createstore s:\boot\bcd.backup」と入力して「Enter」キーを押します。
  • bcdedit /store s:\boot\bcd.backup /create {bootmgr} /d "BOOTMGR"」と入力して「Enter」キーを押します。
  • bcdedit /import s:\boot\bcd.backup」と入力して「Enter」キーを押します。
  • bootrec /rebuildbcd」と入力して「Enter」キーを押します。
  • wpeutil shutdownvol」と入力して「Enter」を押してシャットダウンします。
  • シャットダウンが完全に完了したら、電源をボタンを押して Windows11の起動を確認します。
参考URL:Microsoft公式 UEFI 用の BCD システム ストアの設定

クリーンインストールで修復

どうしても起動しない場合は、起動しない場合でもデータは取り出せるので、クリーンインストールも修復の候補として考えてみてください。
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筆者 監修 Yukiko Mishima
著者/ Yukio Mishima
主に企業や組織のPCサポートとシステム構築のPCエンジニアリング。現場で経験した問題解決や設定など紹介しています。
筆者プロフィールとパソブルの運営情報

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