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Windows 11 共有 NAS 資格情報で接続できなくなった時の対処法

公開日

Windows11のアップデートで資格情報(ユーザID、パスワード)なしでネットワーク接続の共有 NAS に接続出来ない仕様になりました。資格情報なしで接続できるようにするには、レジストリ編集または Pro版ならグループポリシーの設定で対処できます。  このページでは、アップデート後に共有 NAS が接続できなくなった時の対処方法を紹介しています。 共有や NAS がエクスプローラーのネットワークに表示されない問題は、下記のページをご覧ください。
Windows11 ネットワークに共有PCが表示されない時の対処法


Windows11資格情報なしで共有 NAS に接続する方法


更新プログラムのアップデート後に、今まで資格情報(ユーザID パスワード)無しで共有 NAS に接続していた場合は、資格情報なしでは接続できなくなりました。
今まで通り資格情報なしで接続する場合は、Home Pro ともにレジストリの編集をします。Proならグループポリシーの設定でも可能です。

レジストリの編集で資格情報なしで共有 NAS に接続「Home Pro」

資格情報なしのログオンを許可するために、レジストリの値「RequireSecuritySignature」と「AllowInsecureGuestAuth」の2つの値の編集を行います。  1. レジストリエディタを開く
  • キーボードの「Windows」と「R」押します。
  • 「ファイル名を指定して実行」が開いたら、テキストボックスに「regedit」と入力し、「OK」をクリックします。
  • ユーザーアカウント制御の警告が表示されたら「はい」をクリックします。
Windows11 レジストリエディタを開く
「ファイル名を指定して実行」はスタートからも開けます。
Windows11 スタートからファイル名を指定実行
 
レジストリの編集を誤ると Windows11 が正常に動作しないことがあります。
操作に自信がなければ、編集前にバックアップを作成してからレジストリの操作を行ってださい。
Windows11 レジストリのバックアップと復元のやり方
2. 資格情報ログオン管理のレジストリキーを開く
レジストリエディタで下記の順に展開してParametersを開きます。
  • 〉HKEY_LOCAL_MACHINE
  • 〉SYSTEM
  • 〉CurrentControlSet
  • 〉Services
  • 〉LanmanWorkstation
  • Parameters
Windows11 資格情報ログオン管理のレジストリキーを開く
資格情報ログオン管理のレジストリキーの場所
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\LanmanWorkstation\Parameters
ここから2つのレジストリの値の編集を行います。

RequireSecuritySignature の編集

1.「Parameters」にある「RequireSecuritySignature」ダブルクリックして値の編集を開きます。
Windows11 レジストリの資格情報ログオンの管理 RequireSecuritySignature の値の編集を開く  2. 値の編集が表示されたら、値を「1」に変更して「OK」をクリックします。
Windows11 レジストリの資格情報ログオンの管理  RequireSecuritySignature の値を1に変更  RequireSecuritySignature がない場合
「RequireSecuritySignature」は通常では有るのですが、ない場合は作成します。 Parameters」キーを右クリックしたメニューの「新規」にマウスを合わせ、表示されたサブメニューの「DWORD(32ビット)」をクリックします。
Windows11 レジストリの資格情報ログオンの管理キーに値を作成  「新しい値 #1」の名前で値が作成されるので、名前を「RequireSecuritySignature」に変更して完了です。
Windows11 値の名前を RequireSecuritySignature に変更
名前の変更は、後でも「新しい値 #1」を選択して「F2」キーを押せば変更できるようになります。

AllowInsecureGuestAuth の編集

通常 AllowInsecureGuestAuth の値は、は無い場合が多いのでなければ先に作成します。  1.「Parameters」キーを右クリックしたメニューの「新規」にマウスを合わせ、表示されたサブメニューの「DWORD(32ビット)」をクリックします。
Windows11 レジストリの資格情報ログオンの管理キーに値を作成  2.「新しい値 #1」の名前で値が作成されるので、名前を「AllowInsecureGuestAuth」に変更します。
Windows11 レジストリの資格情報ログオンの管理キーに値を作成
名前の変更は、後でも「新しい値 #1」を選択して「F2」キーを押せば変更できるようになります。 3.「Parameters」にある「AllowInsecureGuestAuth」ダブルクリックして値の編集を開きます。
Windows11 レジストリの資格情報ログオンの管理 AllowInsecureGuestAuth の値の編集を開く  4. 値の編集が表示されたら、値を「1」に変更して「OK」をクリックします。
Windows11 レジストリの資格情報ログオンの管理  AllowInsecureGuestAuth の値を1に変更
5. 上記の2つの値の「RequireSecuritySignature」と「AllowInsecureGuestAuth」の編集が完了すれば、レジストリの編集は終わりです。
レジストリエディタを閉じてパソコンを再起動します。
再起動後に共有 NAS に接続して、共有フォルダにアクセスできるか確認します。接続できない場合は暫くしてから、再度共有フォルダにアクセスできるか確認します。
※ いくら経ってもアクセスできない場合は、共有先や NAS の再起動が必要になることもあります。
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グループポリシーの設定で資格情報なしで共有 NAS に接続「Proのみ」

Windows11 Pro 版では、上記のレジストリの編集をグループポリシーの設定から行うことができます。  1.「Windows」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」が開いたら「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックします。
Windows11 グループポリシーを開く  2. グループポリシーが表示されたら下記の順で「Lanman ワークステーション」を選択します。
  • ↓コンピューターの構成
  • ↓管理用テンプレート
  • ↓ネットワーク
  • Lanman ワークステーション
Windows11 グループポリシーでネットワークの Lanman ワークステーションを選択  3.「安全でないゲストログオンを有効にする」をダブルクリックします。
Windows11 グループポリシーのネットワークの安全でないゲストログオンを有効にするを開く  4. グループポリシーの設定が表示されたら「有効」クリックして選択し「OK」をクリックします。
Windows11 グループポリシーのネットワークの安全でないゲストログオンを有効にする  5. これで資格情報のグループポリシーの設定は終わりです。
グループポリシーを閉じてパソコンを再起動します。
再起動後に共有 NAS に接続して、共有フォルダにアクセスできるか確認します。接続できない場合は暫くしてから、再度共有フォルダにアクセスできるか確認します。
※ いくら経ってもアクセスできない場合は、共有先や NAS の再起動が必要になることもあります。
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筆者 監修 Yukiko Mishima
著者/ Yukio Mishima
主に企業や組織のPCサポートとシステム構築のPCエンジニアリング。現場で経験した問題解決や設定など紹介しています。
筆者プロフィールとパソブルの運営情報

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